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図書館で調べ物のついでに小松和彦編『日本怪異妖怪大事典』(東京堂。2013)を読みました。新しい本なので戦後の「都市妖怪」「学校の怪談」インターネットで広まる「ネットロア」なども収録されていますが、刀剣関係の項目はほとんど無く、斜め読みで見つかったのは「童子斬り安綱」の所で越前宰相松平忠直の狂死の原因がこの刀の祟り、とあること、「ツルギミサキ」で地中から出土した魔刀の事がでている程度でした。
武器・武具の伝承が一般民衆には無縁になってしまったという事でしょう。
「十勝アイヌの伝説」として魔剣「イペタム」という話がありました。「イペタムとは『食べる刀』という意味で、血に飢えて時々鞘から抜けて殺人を犯すので石とともに箱に封じておく。イペタムの騒ぐ音をまねただけで敵が逃げたほどだ。あまりの魔力に山や湖に捨てたが戻ってくる、最後は底なし沼に投じてやっと出てこなくなった」(要旨)という説明がありました。イペタムをネットで検索するとゲームのキャラクター等で結構出てくるのですが、このへんが出典なのかなと思います。
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