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弥生時代の鉄器展など   野ア 準 : 2016/05/19(Thu) 08:48 No.592
11  5月18日に大阪府立弥生文化博物館(和泉市)で開催中の「鉄の弥生時代」(4月23日-6月19日)を見てきました。西日本の九州から山陰、瀬戸内、畿内の 立岩・博多(福岡県)、青谷上寺地・宮内第一(鳥取県)、吉野ケ里(佐賀県)、梨ケ谷・成岡A(広島県)、五斗長垣内(ごつさかいと・兵庫県淡路島)、左坂(京都府・丹後)など鉄器出土で話題になった主要遺跡の遺物が多数展示されていました。

 切断・化学分析で鋳造のもの、熱処理し可鍛鋳鉄にしたもの、錬鉄を芯に、鋼で包んだ鍛造の鉄斧、炒鋼法で作られた鋼製品、など科学分析の結果もありました。弥生時代の刀は柄も同体で頭部に環を作り出す物が多い、というのは知っていましたがこの環がない地域もある、鋳造鉄刀で国産の可能性があるものは八尾市大竹西遺跡の鉄刀である、等は浅学にして始めて知りました。

 大陸と交渉のある日本海沿岸に多くの鉄器が出土し、瀬戸内・畿内は少ない。畿内以東で石器が無くなるのは古墳時代からで、以後は畿内の大古墳に大量の鉄器が副葬されるようになる。が定説だそうですが、淡路島五斗長垣内の大規模鍛冶遺跡の様に一挙に定説を書き換える発見もあり、まだまだ不明な点が多いそうです。

 また和泉市立図書館の「いずみの国歴史館」で29日まで「時代小説に登場する名刀」展を開催中とあり、展示品一覧を弥生博物館で頂きました。

 楠木正成の「小竜景光」、柳生十兵衛の「和泉守兼定」、鬼平犯科帳の「宇多国宗」・「井上真改」、国定忠治の「加賀の住人小松五郎が鍛えし業物」、木枯紋次郎の「志津兼氏」などです。大半が個人蔵のようです。

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