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平成24年6月の問題 真改 - 2012/05/31(Thu) 18:46  No.1125


単独表示 みなさん、こんにちは。
週間天気予報を見ても、この先1週間は曇り空が続くような予報となっておりますが、そろそそ梅雨に入るのでしょうか。
職場での草抜きもひと段落しましたが、長雨になると一気に生えてくるんでしょうね〜。(T_T)。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、6月28日頃と致します。


Re: 平成24年6月の問題 真改 - 2012/06/29(Fri) 19:58  No.1136
くま 単独表示  今回の答えは、「備州長船盛光」の小脇差でした。

 入札は、ほとんどの方が一の札で、「盛光・康光」への入札となり、結構な結果となりました。
 盛光は、同時代の康光と並んで応永備前の双璧とされ、この二人に、「師光」あるいは、「祐光」のどちらかを加えて、「応永の三光」又は、「応永の三作」などと呼ばれ、愛好家の間では珍重されています。

 盛光の出自については、師光の子とされているようですが、その他に諸説あるようですが割愛させて頂きます。

 今回の鑑定に重要なポイントは、なんと言っても、「身幅の割りには重ねがある。」という一言です。
 これは、室町時代初期の刀や脇差・短刀で、鎬造りや平造りの如何に係らず共通する特徴であることを押えて頂ければと思います。後は、「先反りごころがある。」や、「寸が伸びる。」などの特徴を裏付ける文言も読み落としてはいけません。こういう細かいことが、誌上鑑定では重要で即実刀鑑定に結びつくものと思料しております。

 そうしますと今回の入札は、「板目に杢まじり」や、「棒風な映り」などの地鉄の特徴から備前ものとし、姿から室町時代初期と捉えて、「盛光」又は、「康光」に入札するのが順当な鑑定結果と言えるのではないでしょうか。

「師光」への入札者はおりませんでしたが、「師光」の場合は、二工ほどの洗練さを窺うのは少し無理があるようで、どちらかと言えば、「小反物」に作風が近似しております。
 また、「祐光」への入札がありませんでしたが、優劣を競うような鑑定会でなければ、「当たり」として扱ってもよいと考えます。

 以前に静岡県の佐野美術館での鑑定会にお邪魔させて頂いたおりに、「備州長船尚光」という応永年紀の太刀が鑑定刀として出題され、迷うことなく、「盛光」に入札したことを思い出しました。
 この太刀の鑑定記録をみると、今回出題の小脇差の特徴と共通するところがあり、「腰の開いた五の目丁子」に、「帽子がちょこんと尖った」ところなどが記録所見に見え、まさに応永備前の典型と感じた次第です。

 さて、「康光」との違いですが、第2クール第3回解説に詳細を記述しておりますのでそちらをご参照下さい。

 それでは、今回はこの辺で失礼させて頂きます。

                                 竹   屋   主   人

法城寺氏

 身幅の割に重ねが厚いとなると、応永・室町前期。杢目交じりに映りとなると、備前伝を考慮。とがった蝋燭帽子、丸止めの刀樋となると、盛光・康光。起伏および大き目な互の目丁子は盛光、こずんだ丁子が康光との差異でいくと盛光。

よっちゃん氏

 鑑定刀は先反り、寸延びて重ね厚く、匂出来、棒風映り、互の目丁子から、銘 備州長船盛光