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平成24年10月の問題 初心者大歓迎です! 真改 - 2012/09/30(Sun) 20:56  No.1175


単独表示 9月の最後に大きな台風が来ましたが、皆様の地域では大きな被害はありませんでしたか。
幸いにも徳島は、雨量のみが多いといったくらいで、大した被害はありませんでした。
明日の朝には、台風一過の秋晴れの天気となり、綺麗な青空が見えることでしょう。

朝晩が冷え込んできましたので、風邪などひかぬようにお気をつけください。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、10月28日頃と致します。


Re: 平成24年10月の回答 真改 - 2012/10/28(Sun) 08:40  No.1187
くま 単独表示 今回の答えは「畠田守家」の太刀でした。

ほとんどの方が一の札で「当」を取っておられ、入札者各位の鑑識眼の高さが窺える結果となりました。

「守家」は長船鍛冶の祖と言われる、「光忠」とほぼ同時期の刀工と言われています。畠田という地名は、長船に隣接した地区名で、現在でもその地名が残っていると言われています。畠田一派の初祖は、「福岡一文字の守近」で、時代を建久頃としています。
また、「守家」には二代あるとも言われています。

「初代守家」は長船の祖、「光忠」と交流があり、両者の作風には、似ているところが処々に見られますが、守家には光忠のような、「猪首切っ先のものがない。」というのが通説になっているようです。地鉄は小板目がやや肌立ち、刃文は匂いの深い丁子刃が、華やかに目立つものが多いとされています。その丁子刃には逆がかったものや、蛙子が混じるものを手癖としているようです。
また、銘の下部に花押を切ったものを散見するのも、守家の特徴として挙げられています。
有名な「光山押形」に、「守近孫守家」という短刀が所載されていますが、二代守家が祖父の業績を引継いだことを誇張するためのものでしょうか。興味をそそる一口です。

守近の初二代の判別は難しいものの、姿形や地鉄の説明から、鎌倉中期の備前物と捉えてい頂ければ個銘に執着しなくても良いのではないでしょうか。
畠田一門は、銘鑑に多くの刀工名を残していますがその作品は少なく、その中でも「真守」、「光守」、「家助」、「守重」などが知られているに過ぎません。


今回も入札者の素晴らしい鑑定所見が寄せられています。なかなか労作ばかりなので一読をお願いします。

それでは、この辺で失礼させて頂きます。


                     竹  屋  主  人


私の見方


まるひ氏

体配はから鎌倉期の太刀。鮮明な乱れ映と丁子から備前。重花、蛙子丁子などから福岡一文字、長船光忠、長光、畠田守家。銘が3文字であるので、光忠、長光ははずし、福岡一文字か守家。
決定的にどちらともいえないのですが、福岡一文字にしては刃文が寂しい気がしますので、
守家としました。


よっちゃん氏

鑑定刀は、設問から鎌倉期の備前刀で蛙子、重花丁子などから吉房、光忠、守家が浮かび、吉房は三字銘は無く、光忠は守家より身幅が広いものが多く、守家は細身の物が多い、また、三者のうち守家が地金が弱いので 銘 守家造 とします。


法城寺氏

鎌倉中期前後の体配に乱れ映りとなると、まず備前を考える。
小沸づき、袋・蛙子・重花丁子というと福岡一文字。吉岡一文字あたりも候補になってくるが、出題刀はそれらの焼幅の広い刃文とは異なっている。
そうなると同時代で蛙子丁子を焼く長船光忠、畠田守家に絞られる。
物打ちあたりが小模様で穏やかになるところなども両工の特徴。
どちらを選択するか非常にむずかしいところですが、押形の匂い口にうるんだような箇所を見出すのと、光忠が名鑑では、「光忠造」という三字銘があるようですが、現存品は、「光忠」と二字銘が圧倒的に多く、その他は大磨り上げ無銘の極めもの中心であることから、長銘よりも、「守家」、「守家造」の二字・三字銘が多い守家としました。


※最近、入札者各位の鑑定所見に素晴らしいものが多く見られ嬉しく思います。
 もうそろそろ私の役目も終わりかなと感じる次第です。(笑)