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平成25年1月の問題 真改 - 2013/01/01(Tue) 08:51  No.1216


単独表示 明けまして おめでとうございます \(^o^)/。
24時間笑ってはいけないを見ながら、こたつの中でうたたねをしたままで、気が付けば午前1時を過ぎていた、そんな新年を迎えてしまった私ですが、今年はいまのところ元気です。(^^)。

本年もどうかよろしくお願い致します。m(__)m。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、1月28日頃と致します。


Re: 平成25年1月の回答 真改 - 2013/01/28(Mon) 21:27  No.1228
くま 単独表示 今回の答えは、「津田越前守助広」でした。

大坂新刀の双璧といわれる、「井上真改」と「津田助広」ですが、過去問を紐解くとなんと、これ程の巨匠が今回初出題とは気が付きませんでした。
2007年に始まった電脳鑑定倶楽部ですが、新旧の参加者に支えられ、やっと、「津田越前守助広」を出題することができました。
こらからもご愛顧のほどを宜しくお願いします。

さて、助広ですが、鑑定会などでは定番の刀工で、実際に手に取って拝見された経験のある方が多いと思います。今回もほとんどの方が一ノ札で、「当」を取っておられ、所見もしっかりとした内容のものが多かったように感じます。

初代そぼろ助広に鍛刀を学び、その後、養子となり、先代の跡を継ぐと言われていますが、初代の実子と見るのが至当だと、「日本刀鑑定要訣」の著者「館平吉氏」は、その書の中で述べられています。

助広は、濤瀾刃という古刀期には見られない独特な刃文と、茎の化粧鑢を創始したことで有名でありますが、湾れや、濤瀾刃以外に直刃の作にも秀逸なものが見受けられます。

この直刃は素見すると見逃しやすい特徴があり、沸足を伴わずに直調に5つ浅く湾れるのを見所としています。この刃文に沸足や五の目足が入れば、地鉄の精美さから肥前新刀とか井上真改、あるいは、弟子の近江守助直などに入札するのが常套のようです。

ここで真改と助広の相違について簡単にお話しをしましょう。
先ずは刀姿が異なることです。両者ともに所謂寛文新刀体配でありますが、助広の場合は全体的に身幅が細く感じられ、特に物打ち付近はシャープなフォルムを醸し出しているのに対して、真改の場合は全体的に身幅が広く感じられ、物打ち付近では張ったようで、切っ先がやや延び心となるものが多いようです。

助広の特徴の一つとして、「卸しが急」になり、あたかも坂倉言之進照包の作品を見るような感じがすることです。照包も濤瀾風な刃を焼きますが、片矢筈と呼ばれる独特な乱れ刃であり、長い焼き出しがありますが、助広の焼き出しは短く一見して相違の解るものです。

助広はご存じのとおり作刀時期の変遷に伴い銘字も変化しており、前期の角津田銘から後期の近衛流草書体、いわゆる、丸津田銘と作刀時期に応じた銘振りとなっています。特に丸津田銘で縦長に銘が切られているものに優品が多いと聞いています。

もう何年になるでしょうか。年に一度東京都内で開催される「大刀剣市」において、助広作の「村雨」と号する異形の刀が売りに出され、その当時重要刀剣に指定されていないにも係らず、破格の1億円と噂されていたのを記憶していますが、庶民にとっては夢のようなお話でした。
ちなみ現在は、特別重要刀剣に指定されています。

この時代の多くの刀工は、古刀に比べて非常に個性が強く、この個性が鑑定の要訣となります。それを各個に見破って行くことで、流派なり個銘が見えてくるということでしょうか。

それでは今回はこの辺失礼します。

私の見方


じじきさん

地刃の出来が極めて優れた印象であり、明るく冴えた浅い湾れの刃文から「津田越前守助広」をまずは想起しました。茎掟も鑢目が大筋違いに化粧付き、また、通常七字銘というヒントも助広を示唆していると捉えました。よって、「津田越前守助広」に入札します。

よっちゃんさん

鑑定刀は匂口が深く、押し型では大阪新刀か薩摩新刀の様で、化粧鑢が付、帽子の焼きが深く、地刃、共に明るく冴える様子から大阪新刀と観て、刃の湾れ具合から 銘 助廣 とします。

千手院義弘さん

津田越前守助広「寛文新刀の体配・地鉄も刃文も明るく冴える出来で浅い湾れの通常七字銘。」などから答えに行き着きました。


※じじきさん、初入札で見事な所見有難うございます。今後も宜しくお願いします。