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平成25年5月の問題 真改 - 2013/05/01(Wed) 19:27  No.1274


単独表示 4月末から本日にかけては、気温の変動がとても激しく、真夏のような暑さかと思えば、また3月下旬のような気温になったりと、体調管理に気を遣う今日この頃です。
鳥インフルエンザの影響がGW明けにも活発化しそうなニュースがあったりと、のんびりもしていられない状況が続いております。
色んな面で皆様、健康には特に注意を払い、この時期を乗り切りましょう!\(^o^)/。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、5月28日頃と致します。



Re: 平成25年5月の答え 真改 - 2013/05/28(Tue) 20:49  No.1286
くま 単独表示  今回の答えは、「長船鍛冶の祖、光忠」」でした。 

 光忠は長船派の実質的な祖であると言われ、作風は古備前派に見られる小沸づいた小乱れの作から、華やかな乱れ刃を焼いた豪壮なものまで作域が広く、この華やかな作風に魅せられた織田信長は、生涯二十振り以上の光忠を愛蔵したといわれます。特に、「三好義賢(三好長慶の弟)」が討死にした時に帯びていた「実休光忠」に執着し、これを手に入れると、光忠の中の第一番として常に傍に置き、本能寺の変で信長の命とともに焼失しました。ちなみに「実休」とは、「三好義賢」の号です。

 光忠にはこの時代の刀工作品の中では現存品が多く、特に在銘品よりも無銘極め物の方により華やかな作が見られます。また古備前派にも同銘の刀工が存在しますが、明らかに作風や銘の書体が異なり別人として扱われています。

 光忠の作柄の特徴として、体配は鎌倉時代中期に見られる独特な姿で、反りが高く腰反りついて、重ねが厚く、身幅が広く、切先が猪首切先となる豪壮な姿となりますが、この猪首切先は研ぎ減りによる摩耗の結果で元来の切先ではないと主張する先生もおります。
 
 私もこの意見には同意で、身幅との釣り合いから、当初から見た目とバランスの悪い恰好に作刀するとは思えませんし、鎌倉時代に製作されたものが戦国時代の合戦に使用されたことを顧みれば、研ぎ減りによる変形は頷けますし、光忠に猪首が多いのは、古来より光忠は人気の刀工で、例え切先が減ろうが「霊剣視」され、愛蔵し続けられた結果と思います。

 地鉄は小板目肌がよく詰み、細かい地沸がつき、乱れ映りが鮮やかに立ち、刃文は匂い出来の互の目の丁子乱れを基本として、福岡一文字に見られるような蛙子丁子(かわずこちょうじ)、重花丁子(じゅうかちょうじ)を交えた豪壮で華麗なものが多いが、古備前風の直刃小乱れに丁子足が入る小模様の作もあり、作域の広さを物語ります。
 また長船派は、一文字派ほど焼刃の高低が目立たず、互の目を交える点が鑑定の要訣といえます。

 最後に光忠の詳細につきましては、第4クール第3回に詳細を載せていますので再読いただければ幸甚です。

 それでは今回は、この辺で失礼します。


                      竹  屋  主  人
私の見方

よっちゃんさん
鑑定刀は設問文から、鎌倉中期の備前刀と観て、一文字だと小沸がもう少し付のと、下半の焼き刃に比べ物打ちあたりの焼きが低いのと、地刃共に冴える状態から長船物として、「光忠」とします。

まるひさん
法量、形状から鎌倉前期から中期の太刀。古備前、一文字、長船。物打が下より穏やかで尖り刃、乱れ込み焼き詰めなる帽子などから「長船光忠」としました。

※みなさん大変良い見方をしていますね。