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平成24年10月の問題 初心者大歓迎です! 真改 - 2012/09/30(Sun) 20:56  No.1175


単独表示 9月の最後に大きな台風が来ましたが、皆様の地域では大きな被害はありませんでしたか。
幸いにも徳島は、雨量のみが多いといったくらいで、大した被害はありませんでした。
明日の朝には、台風一過の秋晴れの天気となり、綺麗な青空が見えることでしょう。

朝晩が冷え込んできましたので、風邪などひかぬようにお気をつけください。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、10月28日頃と致します。


Re: 平成24年10月の回答 真改 - 2012/10/28(Sun) 08:40  No.1187
くま 単独表示 今回の答えは「畠田守家」の太刀でした。

ほとんどの方が一の札で「当」を取っておられ、入札者各位の鑑識眼の高さが窺える結果となりました。

「守家」は長船鍛冶の祖と言われる、「光忠」とほぼ同時期の刀工と言われています。畠田という地名は、長船に隣接した地区名で、現在でもその地名が残っていると言われています。畠田一派の初祖は、「福岡一文字の守近」で、時代を建久頃としています。
また、「守家」には二代あるとも言われています。

「初代守家」は長船の祖、「光忠」と交流があり、両者の作風には、似ているところが処々に見られますが、守家には光忠のような、「猪首切っ先のものがない。」というのが通説になっているようです。地鉄は小板目がやや肌立ち、刃文は匂いの深い丁子刃が、華やかに目立つものが多いとされています。その丁子刃には逆がかったものや、蛙子が混じるものを手癖としているようです。
また、銘の下部に花押を切ったものを散見するのも、守家の特徴として挙げられています。
有名な「光山押形」に、「守近孫守家」という短刀が所載されていますが、二代守家が祖父の業績を引継いだことを誇張するためのものでしょうか。興味をそそる一口です。

守近の初二代の判別は難しいものの、姿形や地鉄の説明から、鎌倉中期の備前物と捉えてい頂ければ個銘に執着しなくても良いのではないでしょうか。
畠田一門は、銘鑑に多くの刀工名を残していますがその作品は少なく、その中でも「真守」、「光守」、「家助」、「守重」などが知られているに過ぎません。


今回も入札者の素晴らしい鑑定所見が寄せられています。なかなか労作ばかりなので一読をお願いします。

それでは、この辺で失礼させて頂きます。


                     竹  屋  主  人


私の見方


まるひ氏

体配はから鎌倉期の太刀。鮮明な乱れ映と丁子から備前。重花、蛙子丁子などから福岡一文字、長船光忠、長光、畠田守家。銘が3文字であるので、光忠、長光ははずし、福岡一文字か守家。
決定的にどちらともいえないのですが、福岡一文字にしては刃文が寂しい気がしますので、
守家としました。


よっちゃん氏

鑑定刀は、設問から鎌倉期の備前刀で蛙子、重花丁子などから吉房、光忠、守家が浮かび、吉房は三字銘は無く、光忠は守家より身幅が広いものが多く、守家は細身の物が多い、また、三者のうち守家が地金が弱いので 銘 守家造 とします。


法城寺氏

鎌倉中期前後の体配に乱れ映りとなると、まず備前を考える。
小沸づき、袋・蛙子・重花丁子というと福岡一文字。吉岡一文字あたりも候補になってくるが、出題刀はそれらの焼幅の広い刃文とは異なっている。
そうなると同時代で蛙子丁子を焼く長船光忠、畠田守家に絞られる。
物打ちあたりが小模様で穏やかになるところなども両工の特徴。
どちらを選択するか非常にむずかしいところですが、押形の匂い口にうるんだような箇所を見出すのと、光忠が名鑑では、「光忠造」という三字銘があるようですが、現存品は、「光忠」と二字銘が圧倒的に多く、その他は大磨り上げ無銘の極めもの中心であることから、長銘よりも、「守家」、「守家造」の二字・三字銘が多い守家としました。


※最近、入札者各位の鑑定所見に素晴らしいものが多く見られ嬉しく思います。
 もうそろそろ私の役目も終わりかなと感じる次第です。(笑)


☆初心者大歓迎☆平成24年9月の問題 真改 - 2012/08/31(Fri) 20:05  No.1163


単独表示 今日から9月というのに残暑が厳しいですが、皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。
私は、ちょっと糖質制限ダイエットをやっておりまして、すでに1か月。
急激にとは行きませんが、3キロほど落とすことに成功しました。(^^)。
目標は、68キロ。あと、4キロほどです。
運動も加えて一気にと行きたいところですが、この暑さに根性がヘタレております。(+o+)。

暑さと、肥満にご注意ください!( ^)o(^ )。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
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では、スタートです。(^o^)/。

回答は、9月28日頃と致します。


Re:解答 真改 - 2012/09/30(Sun) 09:16  No.1174
くま 単独表示  今回は二字銘の、「忠広」銘(肥前忠吉初代)でした。
 肥前刀としての特徴を顕著に現した鑑定刀であり、常連の皆さんには少し物足りなさを感じたことと思います。
鑑定の要訣については、柴田先生の詳しい解説で十分ご理解を得られたと思います。

 初代忠吉は、京の堀川国広と並ぶ新刀双璧で、愛刀家の間では人気のある刀工です。元亀3年に竜造寺家の抱え工であった橋本道弘の子として佐賀郡長瀬村に生まれ、本名を橋本新左衛門という。
 天正十二年三月に勃発した、肥前国を中心に九州北部を支配下とする龍造寺隆信と、九州南部から北に勢力拡大を企図する島津義久との九州の覇権を決する戦い、いわゆる、「島原の戦い」で、忠吉の祖父である盛弘は戦死、父も同時期に病死し、時に十三歳の忠吉は、肥後国伊倉の刀工、「同田貫善兵衛(清国)」に預けられ、鍛刀の基礎を学んだといわれています。

 慶長元年(1596年)、忠吉二十五歳の時、刀工としての技量を高めるため京に上り、かの有名な、埋忠明欽・明珍」親子に弟子入りをします。
 慶長三年(1598年)に修業を終えて肥前国佐賀に戻り、藩主、「鍋島勝茂」の知遇を得て藩工となり、切米二十石と屋敷地を拝領、これを機に前述の長瀬村に残った親類縁者をこの屋敷に呼び寄せ工房を運営し、いよいよ鍛冶職に精進したといわれています。
 鑑定本で脇肥前などと言われる刀工は、この時移住した人たちの事を指すもので、本家に負けず劣らずの名工を輩出しているのは周知のとおりです。

 元和十年二月二十八日、朝廷より、「武蔵大掾」と「藤原姓」を賜り、それまでの、「源姓」から「藤原姓」に改める。
 寛永九年八月十五日に没、享年には六十一歳、六十六歳、六十八歳など諸説ありますが、直系の御子孫は、享年を六十一歳としているとのこと。

 最後に肥前刀には次の様な特徴があり、これが鑑定の要訣とされています。
 その一つは、刀の銘が佩き表に切銘することなどがありますが、更に奥深いものに、茎の肉置きにありますが、これをご説明申し上げると、紙面が足りなくなりますので割愛させて頂きます。


 それでは 今回はこの辺で失礼します。

                                      竹 屋 主 人


私の見方

よっちゃん氏

鑑定刀は先反り気味、重ねの状態から慶長、元和の慶元新刀と観て肌目、鑢目、刃文の谷に沸匂が凝っているところから肥前刀として 銘 忠廣 とします。

まるひ氏

小板目のよくつんだ肌、ヒントから肥前の小糠肌。三鈷剣の柄が菊花になっているところからなどから忠吉でなく忠広としました。

※最近の入札所見は皆さん素晴らしいです。特に同人の前期作と後期作を見極めらる鑑識は高く評価されます。
 今後も冷めた刀剣会を共に盛り上げましょう。(竹屋談)


初心者大歓迎!平成24年8月の問題 真改 - 2012/08/01(Wed) 19:51  No.1148


単独表示 このくそ暑い時期に、職場のエアコンがどんどん故障しています。
設置して16年目なので、そろそろガタがきているのでしょうか。
今日は、6台分のエアコンが使用不能となり、私のいる場所も朝から扇風機と団扇のみ。(T_T)。
数日から1週間はエアコンなしの仕事となりそうですので、下着から衣服一式の着替えを持っていきまして、昼休みをはさんで着替えないと大変が起こりそうです。(+o+)。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

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日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、8月28日頃と致します。


Re:回答 真改 - 2012/08/28(Tue) 21:05  No.1162
くま 単独表示  今回の答えは島田義助でした。

 ヒントにタナゴ腹とあることから伊勢筋、美濃筋の札が圧倒的に多く、入札者のほとんどの方が迷われたようです。
 その中でも、「まるひさん」、「よっちゃんさん」のずばり一の札で、島田物への入札はお見事です。

 実は今回の出題に関して、かなりのヒントが鑑定倶楽部コンテンツ内にあります。
 第1クール第8問目の過去問題の解説で詳しく述べたつもりでしたが、お気付きの方が居られないようだったのは少し残念な気もします。各自所蔵の刀剣書で確認するのも良いでしょうが、コンテンツ内の既存のデータである過去問題解説もご活用して頂ければと思います。

 島田鍛冶の系譜について、初祖は江戸時代の寛保頃に島田鍛冶助宗九代目とされる、「五条官兵衛」という人が島田鍛冶来歴書として、「代々申伝書」という記録を遺しています。
 その一節に、「先祖助宗儀、後鳥羽院様御代之節、国々鍛冶職之者被召出、月々御番鍛冶被仰付候、・・」とあり、別の条には、「・・・今川様へ被召出改名候成下、島田義助と御名付被下、則今川様御代の節は横地村と申に地所百貫文之地被下置、鍛冶職相勤罷在候。」とあります。
 これを要約すると、先祖は鎌倉時代の御番鍛冶備前福岡一文字の助宗を祖としていること。今川様の時代にお抱え鍛冶として、「義助」という名前と、「横地村」(現在の静岡県菊川市)に百貫文の土地を頂いた、ということが分かります。
 東海道の真ん中付近にある島田の地は東西交流の場でもあり、西から美濃・山城・大和の各伝法が、東から相州伝の技術が、他の交易品と共にこの地に流入され、更に先祖が備前の福岡一文字であることなど勘案すれば、五ケ伝の鍛法を惜しみなく吸収できたのでしょう。その結果として、島田鍛冶は器用な鍛冶集団として認知され、今日、愛刀家の間で語り継がれています。

 今回も少し趣向を変えて、文献(古文書)をたよりに解説を試みました。
いかがでしたでしょうか?

 それでは今回はこの辺で失礼します。


                                 竹  屋  主  人

 私の見方

 まるひさん
 一の札、島田 広助
 茎の形状、皆焼などから末の相州伝。白ける所から下原はなしとして、相州、島田、広賀、冬広などか。決定的にどれかわからないのですが、鑢目や二筋樋や大きな作りから広助としました。

 よっちゃんさん
 今月の鑑定刀は難しい、たなご腹風、皆焼風だと末相州、下原、島田、千子、など浮かぶがいずれも決め手に欠ける。義助とします。

 ※ まるひさんの入札所見は非常に適格なものと思いますが、折角「島田物」に入札されたのであれば、島田鍛冶の頭領「義助」への入札が無難でしょう。
 よっちゃんさんのような、決断する能力も刀剣鑑定には必要かもしれませんね。
 


平成24年7月の問題 真改 - 2012/07/01(Sun) 07:39  No.1137


単独表示 7月になりましたが、どんよりした曇り空で、なかなかすっきりしたお天気とは参りませんね。
四国よりも、北海道の方が30度を超えての暑さとは、驚きです。(@_@。

暑さ対策を十分にして、これからの季節を乗り切りましょう!(^O^)/。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
  2回目入札期限8日〜14日
  3回目入札期限15日〜21日

出題画像につきましては、左の画像をクリックして下さい。画像が展開されます。
また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆

日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

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詳細は、リンクから『日本刀柴田』へお入り下さい。

では、スタートです。(^o^)/。

回答は、7月28日頃と致します。


Re: 平成24年7月の解説 真改 - 2012/07/28(Sat) 07:15  No.1147
くま 単独表示  今回の答えは末古刀を代表する名工、備前長船の与三左衛門尉祐定でした。
 
 入札では圧倒的に祐定への入札が多く、まことに喜ばしい結果となりました。
 与三左衛門尉祐定については、第2クール第6回に詳しく解説しており、また、法城寺さんから、素晴らしい入札所見を送って頂いたので、今回は少し変わった角度での解説をしてみたいと思います。

 祐定は、銘鑑によれば南北朝期からその名前を見ますが、実際、その作品は確認されていないのが現状であります。祐定は、ご存知のように同銘が二代あって、初代が、永正から天文の間の年紀のものがあり、二代は、永禄から天正にかけての年紀のものを見ますが、鑑別するには刀姿を見れば時代の相違が出ており、初代に比較して見劣りする所があり、初代の作品と紛れることはないので、比較的容易に鑑定出来ます。

 世上、愛刀家の垂涎となっているのが、初代の与三左衛門尉であり、購入するとなれば、大枚を用意しないと、手元に引き寄せることは先ず無理でしょう。
 初代は、永正八年以前の作品に俗銘を切ったものがない、と言われています。
 そこで、数寄者の間で密かに珍重されているのが、俗銘のない永正年紀を有する祐定です。「永正祐定」と呼ばれ、銘振りや茎の出来の良いものは、明らかに数打ち物の祐定とは違い、与三左衛門尉祐定と同人説や、別の名人などと憶測されています。

 特に、「備前国住長船祐定」銘のあとに、「作」や「作之」、年紀は、「永正○○年二月日」ではなく、「永正○○年二月吉日」など、「吉」の字が加えられたものなどが要チェックポイントです。ただし、共通して言える事は、銘が楷書できっちりと切銘されているのが前提となりますので、斜行した字体のものは避けるべきでしょう。
更に付け加えれば、茎の色合いです。高価なチョコレートの様に光沢のある茶色であることが、必須条件であります。

 以上、少し変わった解説をしましたが、如何だったでしょうか。
 それでは今回はこの辺で失礼させて頂きます。


                            竹   屋   主   人


よっちゃんさん
 鑑定刀は小ぶりで映り、俗名があり刃の帰りが長いところから末備前と観て、焼き出しから先までの刃幅が広いので祐定系として銘 備前國住長船与三左衛門尉祐定 とします。


まるひさん
 短寸、無反、ふくらが枯れ、厚い作りで、映りがあるところから、末備前とみました。忠光、勝光、宗光、祐定、赤松政則。個銘の決め手がないのですが、所持銘と字数から与三左衛門尉祐定としました。


法城寺さん
 小板目に小杢よくねれ地沸つき地景入りとなるとかなりの名工。映りがあるという点から備前を考える。小振りな体配で重ねがやや厚いとなると鎧通しを考慮。
 五寸から六寸中ほどの長さは室町中期、後期末期の末備前だと七寸五分以上に延びてくることを鑑みると、則光、祐光などが候補に挙がるが、俗名入り・十四文字とあるので末備前勝光、宗光、祐定、清光まで範囲を広げて考える必要がある。長さ的には宗光によく見る体配であり、深く棟を焼くのも合致する。しかし、注文銘(所持者銘)は祐定・清光に多い。
 刃長を考えると後代の祐定・清光というよりも永享備前のすぐあと、勝光・宗光とも時期的に被るところのある初代の与三左衛門祐定が一番いいように思える。六寸〜七寸弱の現存品も初代には見かける。

※ 皆さんハイレベルな入札所見に脱帽です。(竹屋主人)


平成24年6月の問題 真改 - 2012/05/31(Thu) 18:46  No.1125


単独表示 みなさん、こんにちは。
週間天気予報を見ても、この先1週間は曇り空が続くような予報となっておりますが、そろそそ梅雨に入るのでしょうか。
職場での草抜きもひと段落しましたが、長雨になると一気に生えてくるんでしょうね〜。(T_T)。

では、さっそく参りましょう!!

※ 1回目入札期限1日〜7日
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また、画像が小さい場合は、もう一度画像を押しますと、最大画面となります。

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日本刀柴田・柴田和男様のご好意により、隔月誌『刀和』に過去掲載された誌上鑑定を、電脳倶楽部上に再現させて頂いております。
まことにありがとうございます。
『日本刀柴田』柴田和男様に、厚く御礼申し上げます。

入札内容は、最後まで公開しませんので、思いっきり!自分の考えを論じてください。(*^_^*)。

入札投稿の際には、暗証キーの設定もお忘れなく。(^^♪。
これがないと、投稿の修正ができなくなりますので。

さて、スタートの前に、簡単なお願いです。
月刊誌『刀和』の過去問題からの出題ですので、刀和を持っていらっしゃる方は、是非、まっさらな気持ちで、再挑戦してみてください。

初めての方は、誌上鑑定で、知らず知らずのうちに、著名な刀工の名前や特徴を憶えることができますので、刀和以外の刀剣関係書籍を総動員して、正解を目指してください。

誌上鑑定は、刀身の出来以外にも、茎の形状や銘の特徴や銘の文字数、受領銘や彫に至るまで、ヒントを出してくれています。

そこで、役に立つのが、藤代の『日本刀工辞典』です。
茎の押形がたっぷり掲載されています。
これで、目当ての刀工と照合するのも良いと思います。

そして、このコーナーで、問題と柴田和男氏の回答を見比べ、誌上鑑定の力を付けて、実際に刀を見るときの助けとして頂ければ幸いです。

また、こんな楽しい誌上鑑定を、隔月誌『刀和』には、掲載されております。
誌上鑑定と、刀剣を購入される指針として、『刀和』をお勧め致します。
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では、スタートです。(^o^)/。

回答は、6月28日頃と致します。


Re: 平成24年6月の問題 真改 - 2012/06/29(Fri) 19:58  No.1136
くま 単独表示  今回の答えは、「備州長船盛光」の小脇差でした。

 入札は、ほとんどの方が一の札で、「盛光・康光」への入札となり、結構な結果となりました。
 盛光は、同時代の康光と並んで応永備前の双璧とされ、この二人に、「師光」あるいは、「祐光」のどちらかを加えて、「応永の三光」又は、「応永の三作」などと呼ばれ、愛好家の間では珍重されています。

 盛光の出自については、師光の子とされているようですが、その他に諸説あるようですが割愛させて頂きます。

 今回の鑑定に重要なポイントは、なんと言っても、「身幅の割りには重ねがある。」という一言です。
 これは、室町時代初期の刀や脇差・短刀で、鎬造りや平造りの如何に係らず共通する特徴であることを押えて頂ければと思います。後は、「先反りごころがある。」や、「寸が伸びる。」などの特徴を裏付ける文言も読み落としてはいけません。こういう細かいことが、誌上鑑定では重要で即実刀鑑定に結びつくものと思料しております。

 そうしますと今回の入札は、「板目に杢まじり」や、「棒風な映り」などの地鉄の特徴から備前ものとし、姿から室町時代初期と捉えて、「盛光」又は、「康光」に入札するのが順当な鑑定結果と言えるのではないでしょうか。

「師光」への入札者はおりませんでしたが、「師光」の場合は、二工ほどの洗練さを窺うのは少し無理があるようで、どちらかと言えば、「小反物」に作風が近似しております。
 また、「祐光」への入札がありませんでしたが、優劣を競うような鑑定会でなければ、「当たり」として扱ってもよいと考えます。

 以前に静岡県の佐野美術館での鑑定会にお邪魔させて頂いたおりに、「備州長船尚光」という応永年紀の太刀が鑑定刀として出題され、迷うことなく、「盛光」に入札したことを思い出しました。
 この太刀の鑑定記録をみると、今回出題の小脇差の特徴と共通するところがあり、「腰の開いた五の目丁子」に、「帽子がちょこんと尖った」ところなどが記録所見に見え、まさに応永備前の典型と感じた次第です。

 さて、「康光」との違いですが、第2クール第3回解説に詳細を記述しておりますのでそちらをご参照下さい。

 それでは、今回はこの辺で失礼させて頂きます。

                                 竹   屋   主   人

法城寺氏

 身幅の割に重ねが厚いとなると、応永・室町前期。杢目交じりに映りとなると、備前伝を考慮。とがった蝋燭帽子、丸止めの刀樋となると、盛光・康光。起伏および大き目な互の目丁子は盛光、こずんだ丁子が康光との差異でいくと盛光。

よっちゃん氏

 鑑定刀は先反り、寸延びて重ね厚く、匂出来、棒風映り、互の目丁子から、銘 備州長船盛光


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